この結婚

この結婚 (文春文庫)

この結婚 (文春文庫)

男の人は恋をしないのじゃないかと思っている。こういうと大抵の男性は、男も恋をしますよ、と言うのだけど、やっぱり、男は恋をしないのじゃないかと思う。
恋はしないけど、結婚はする。
よそ様の結婚に昔から興味がある。恋愛や不倫などより、結婚に興味があるのだ。佐藤春夫谷崎潤一郎の一件など繰り返し記事があれば読んでしまう。恋愛関係だけではだめで、結婚せねばならない時代があったし、いまも、もしかしたらそうであるのかもしれない。

とくに明治人の結婚というのは、読んで飽きることがない。旧弊を廃し新しい結婚を追及したために激しい混沌に陥ったエリート達。
そんなわけで、この本も、ワイドショーのような、トリビアのような内容であるけれどおもしろく読めた。

ところで、この本によると明治を迎えた蜂須賀家十六代目の茂韶には正室公認の「お京さん」という女性がおり、彼女の美貌がおとろえぬようにと、家臣に命じて蛇のぬけがらを探させ、それにうぐいすのフンとヌカをまぜたものをつくらせて湯で使わせていたというのだけど、それ、効くの?効くの?アンチエイジング