妻みたいなものですよ

男性はよく若い女友達のことを、妹みたいなもの、とか、娘みたいなもの、というような言い方をする。ごくごく普通に友人とか知人とか言えばすむような気がするのだが、なにか、それだけでは言い足りないのだろう。
これは男性の方がいつまでも現役でいたいという願望が強くて、若い女性と友人や知人というよりもうちょっと特別な関係であるとそこはかとなく自慢したいのと同時に、しかし、やましいことはなにもないのだとことさらに主張したいからではないかと推測する。

でも、そうだとすれば、あまり成功しているとは思えない。むしろ、「妹ですかあ……」とにやにやされるのがおちだろう。
もし、特別であって、かつ、恋愛感情や下心などなどなにもないと主張したいならば、「彼女は妻みたいなもの」と言うべきではないだろうか。多くの中年男性にとって、妻こそがもっともエロスから遠い存在であると、彼らは常日頃から主張してやまないのだから。

なんてことを、昼間マンゴージュース飲みながら考えた。思いついた瞬間、こりゃあいいこと思いついたぞ!と喜んだのだけど、こうやって文字にしてみると、おもしろくもなんともない空疎な話題だった。