連戦連敗記録更新 byシジジイ

バーゲンの季節だ。
と、こう書いただけでもう、なんだかいやーな気になる。息苦しいような、胸が詰まるような、恥ずかしいような、情けないような。布団をかぶって叫びたいような。

本来、必要なものをバーゲンになるのを待って半額で買うというのは節約であり誉められるべきことだろう。
私とて長年の失敗を経ていまや買い物がそんなに下手ではない。流行に左右されないベーシックなカーディガンやスカートなんて定価で買うのはばからしい。半額になってから来シーズンのものを買っておけばいいのだ。実に正しい節約だ。

問題は買った後だ。ああ、いい買い物した、という満足感を胸に、さっさとデパートから帰ればいいのだが、しかし、ついついぶらぶらしてしまうのだ。だって、もしかしたら、ものすごく素敵なワンピースがものすごく安くなってるかもしれないじゃないか。(過去に二回くらい本当にそんなことがあった。)

ぶらぶらしてると、目に飛び込んでくるディスプレイ。あら、なんてかわいいブラウスかしら。高そうだけどバーゲンだし、見るだけ見てみようかな。まあ、色違いもあるのね。あら、サイズも小さいのが残っているわ(私は小さい)
「試着してもいいですかぁ」
ちょっと大胆な形だけど、夏だし、半額だし、たまにはこういうのもいいかもね。さっきのカーディガンすっごくお買い得だったし、このブラウスも買っちゃおっかなぁ。そうよね、いつもコンサバな服ばかりじゃだめよね、冒険、冒険。アヴァンチュールの夏だもの!
「これ、いただくわ」

その結果、本来は藤原紀香ちゃんが着るべきであろうブラウスがうちにある。うちには紀香ちゃんなどいないのにだ。
しかも、なんとこのブラウスはバーゲン除外品だった。うかつにも支払いの時になって気がついたのだが、見栄っ張りの私は、じゃあいらないなんて言えない。

ああ、今年の夏のバーゲンも負けだ。この前の冬も負けた。去年の夏も負けてる。ああ、バーゲンの度に、いらないもの買ってしまう。ヘンな服買ってしまう。節約にならないどころか大浪費だ。

バーゲンなんて行かなければいいのだ。どうしても欲しいものがあればそれのみを正価で買えばいい。高くても欲しいものは買う。安くてもいらないものは買わない。実にシンプルで気高い人生になるはずだ。
早く、そうなりたい。

よし!冬のバーゲンはがんばるぞぉ〜!・・・・そうじゃないだろう!!