入門Haskell―はじめて学ぶ関数型言語

入門Haskell―はじめて学ぶ関数型言語

入門Haskell―はじめて学ぶ関数型言語

ご縁があって、時々ご一緒することのある向井淳さんの初めての著書をご紹介したい。ご紹介したいけど、私のようなプログラミング言語についてなんの知識もない者には理解できない、専門性の高い本なので、中身について云々することはできない。専門性が高いなどと抽象的なことを書いてはみたが、どれくらい高いのかもよくわかってないのだ。

門外漢の私ではあるが、それでも若くて優秀な研究者である著者がこれから先、たくさんの本を出すだろうぐらいのことは予想がつく。ご本人の研究についての論文とは別に、多くの学生(著者もまだ学生だ)やプログラミングを学ぶ人々が教科書とするような本を書く人なのだろうと思っている。その第一歩を踏み出されたことに心からお祝いを申し上げたい。


ところで、この本のamazonのレビューにある「出版社からのコメント」が、ディックとかジータの作品を思い出させるような雰囲気を持つ文言で私は気に入っている。例えば、イーガンの「順列都市」でも最初のところで、登場人物がパソコンを起動すると、音声対応のジャンクメールがきているシーンがあるが、そういう場面をなぜか想起させる文言なのだ。特に最後の部分が効いている。

出版社からのコメント
「実際にHaskellを利用し、プログラムを組む。」
他のプログラミング言語にも多大な影響をあたえる関数型言語
本書では純粋関数型と言われるプログラミング言語Haskell(ハスケル)について、「宣言的」とはどういうことか、またパターンマッチング、再帰的定義、モナド、静的な型付け、型クラスとインスタンス宣言などの重要な概念について、プログラムを組んでいきながら、実践的な解説を試みます。
Haskellは、それをモノにした悟り体験のために勉強をしましょう。この体験は、その後のよりよいプログラマー人生での手助けとなるはずです。