海の底  

海の底

海の底

天気晴朗なれど、波の下には不穏があった。

横須賀に巨大甲殻類来襲。
食われる市民を救助するため機動隊が横須賀を駆ける。
孤立した潜水艦『きりしお』に逃げ込んだ少年少女の運命は!?

海の底から来た『奴ら』から、横須賀を守れるか―!?
                        (帯より)

久しぶりに高校生のときみたいな本の読み方をした。昨夜30分ほど読んで、これ以上読んだらやめられなくなると思いいったん断念。今朝起きて読み始めて一気に10時前には読了。いやー、おもしろかった。
全446ページ、途中だれる部分が全くなく、全力疾走の快進撃だ。


突然横須賀を襲った巨大ザリガニ相手に、有効な装備を持たないまま総力戦を繰り広げる機動隊。自衛隊の早期防衛出動を画策する県警の明石警部と警視庁の烏丸警視正。潜水艦で救出を待つ子供たちと二名の自衛官夏木と冬原。ハードな陸上での闘いぶりと、潜水艦の中の様々な事情を抱える子供たちのドラマが交互に描かれ、そのあいまには、軍ヲタや気弱な深海生物学者の活躍がちりばめられる。登場人物のキャラの設定が非常にくっきりしていて、爽快だ。
最初から最後まで私の好きなものてんこ盛りの作品で、少々甘い、ラストの恋物語も許せる。


この作者の文章は、読んでいくはしから頭の中で映像化されていく。読んでいる途中で、この話は映画化するといいかもしれないな、と思ったが、読み終わる頃にはいろいろな場面が脳内で映像化が終わり、もうすでに映画を観たような気になっていた。
次はこの作者の『図書館戦争』読んでみるつもり。


あいかわらず気の晴れない毎日だが、どんなときにも読書は必ず私の味方でいてくれる。
教室への提出作品も、なんとか間に合った。あー、よかった。