アートで候。会田誠 山口晃展@上野の森美術館

美術展なのにこんなに笑っていいかしら、というほどに、実に楽しい美術展だった。なんてことを、会期がもう、明日までという日になって書くのもどうかと思う。今月初めに行ったのだから、その時すぐに、「面白いからみんなも見に行くといいのに」と書けばよかった。

二、三日前にもここに書いたように、ちょっとしたことがあって、「今日どこそこへ行って、すっごく楽しかったよー」的記事を書くことが怖くなっていたのだが、思い切ってそのことをここに書き、yさんに励ましてもらったり、どんな記事でも誰かの役に立つこともある、というyさん宛てに書かれた、とある方のコメントを拝見したりして、すっかり回復してきた。大したこと書けるわけじゃないのだから、せめて、新鮮な情報を提供するほうがいいのじゃないかと思えてきた。


この美術展でいちばん楽しみにしていた、山口晃の「四天王立像」は必見である。一瞬、ちょっとどうかと思うような展示方法だったのだが、後で思えば、作品を間近で見ることができてよかったのかもしれない。

Art information Magazine「art_icle」2007.vol.02 のインタビューに答えた山口さんの言葉が好きだ。

北斎の波の絵をそのまま持ってきて、そこにサーフィンをしている人を描くというデザインチックなやり方は大嫌いなんです。かつての絵描きなり絵師たちと向かい合った時、僕はこんな絵をやっているぞと恥じることのないものを描きたいのです。

この号にはインタビュー記事とお二人の写真が載っているのだが、以前の写真に比べ、それぞれのお顔や佇まいに、今やっていることやこれから目指す先がはっきりと表れているようで、驚く。