モア、元気でね。

二ヶ月ほど、我が家で預かっていた保護犬のモアに、新しい飼い主さんがみつかり、4月1日にもらわれていった。
こういう場合、まずは、公園やドッグカフェでお見合いし、もらってもらえることが決まると、飼育環境を確認するために、必ず新しい飼い主さんのお宅まで、犬をお届けすることになっている。
レスキューした犬が再び不幸な目に合わないように、各保護団体は手間を惜しまず、できる限りのことをしている。


モアを是非にと言ってくださった飼い主さんは、お届けにあがると、準備万端整えて、今や遅しと待っていてくださった。
12年間飼ったマルチーズを去年の暮れに亡くされ、悲しみからなかなか立ち直れずにいるところに、お友だちから、保護犬たちのことを聞き、里親になることを思い立ってくださったとのこと。


新しく犬を飼うときには、子犬から飼わないとなつかないと思ってる人も多いが、そんなことはない。
子犬から飼っても、成犬になってから飼い始めても、犬のかわいさや、忠実なことに変わりはない。


モアもすっかり新しい飼い主さんになつき、ずっとぴったり後をついて歩いているそうだ。
幸せがみつかってよかった。
ただ、たった二ヶ月とはいえ、共に暮らした犬を手放すというのは、こんなに心配で寂しいものかと思った。
たった二ヶ月ですらこうなのに、何年も飼った犬を捨てたり、保健所に持ち込んで処分を頼むというのは、一体、どういうことなのだろう。


モア、元気で幸せにね。