2005-11-12 非恋愛 創作メモ その男は決して妻の悪口を言わなかった。それは長い間大変好ましいことに思えていたのだが、ふと、悪口を言わないのは、単に妻を一人の人間として認識していないからではないかと思った。そう考えると妻以外の女性に対する彼の姿勢にも合点がいった。家では家事を分担し、外でも決して女性に差別的態度をちらとも見せることのないその男は、実は女を自分と同じ人間だとは考えていないのだろう。