伊藤若冲

花鳥−愛でる心、彩る技〈若冲を中心に〉@宮内庁三の丸尚蔵館

現在も人気の高い,江戸時代中期の画家・伊藤若冲(1716〜1800)の代表作「動植綵絵」30幅は,美しい色彩,細緻な描写,奇抜な構図等の魅力に溢れ,当館収蔵品の中でも,ことのほか多くの人々に愛されている作品です。この「動植綵絵」全30幅を,今後も良好な状態で後世に伝えていくため,平成11年度から6か年にわたって修理を行いました。今回の展覧会では,その修理の成果を踏まえて,改めて「動植綵絵」,そして若冲の描写表現の素晴らしさを紹介するとともに,若冲の時代とその前後の花鳥画の展開の様子を紹介します。

この展覧会は今年3/25〜9/10までを5期に分けて行われる。先月、まずは第1期に行ってきた。桜の花こそ終わっていたが新緑の季節に、大手門から入り、尚蔵館を見学して、途中石垣の修復などに思いを馳せ、ぷらぷら歩いて平川門へと抜けるのは、土曜の午前中のコースとしては申し分なかった。

こじんまりとした場所に若冲が所狭しと並べられていて、絵との距離も近いので濃密な若冲体験となるが、一度に見る作品数がさほど多くないので、見疲れすることもなく、消化不良もおこさない。

2期は5/28まで。うっかり見逃すところだった。来週行ってこよう。



ところで、最近毎日楽しみにしているブログがある。
「若冲と江戸絵画」展コレクションブログ

2006年7月より東京国立博物館にて開催されるプライスコレクション「若冲と江戸絵画」展のオフィシャルブログです。ジョー・プライス氏による出展作品109点すべての解説や美術展に関する情報を更新していきます。

こむずかしいものが年々読めなくなっている、もしくは読んでもちっとも理解できなくなっている私にとって、プライスさんの解説は簡単明瞭で大助かり。時々作品を購入したときのあれこれなんかも書いてあってコレクターという存在が身近になる。

そして、5月14日の「猛虎図」の解説

鼻先からしっぽの先まで
一貫して毛の一本一本が
丁寧な線で描かれていますね。
この絵を一言で表現するとしたら
「Perseverance(忍耐)」でしょうか!
これほどの忍耐力があったからこそ
若冲は実力をつけ、
自信をつけていったのだろうし、
どの派にも属さずに我が道を
進んでいけたのかもしれません。

そうだ、若冲のような鬼才の人でも、実力と自信をつけるには忍耐とか努力とかが必要だったのだ、といまさらながらに思う。我が道を行くってそういうことだ。だからね、唐突だけど、がんばろう。凡庸ならばなおさらに。