2004-01-01から1年間の記事一覧

天衣無縫〜武田百合子〜 byシジジイ

相変わらずの不調。風邪はものすごく悪くもならないが、治る気配もない。寝てればいいのだが、こんなときに限って早朝から用事がある。河出書房新社 文藝別冊「武田百合子 天衣無縫の文章家」を、めくってはあっちを読み、こっちを読みする。そして、写真を…

不調 byシジジイ

夕刻より風邪の症状急激に強まる。頭痛、発熱、鼻詰まり。最近本を買ってばかりで読んでいない。今日もついつい「美の呪力」岡本太郎 新潮文庫 を買ってしまう。知人が最近薦めてくれた斎藤環を読みかけてこの風邪をひき、中断している。それでなくても持ち…

一番遠い「星」 byシジジイ

何度読んでもよくわかりません。今日の読売新聞の夕刊の「セドナ」発見の記事。セドナは残念ながら惑星とはいえないようですね。まあ、それは冥王星ですらエッジワース・カイパーベルト天体だという意見が優勢になりつつあるのですから、その四分の三では無…

決意 byシジジイ

最近身体がたるんでいる。心がたるんでるのは昔からだが、心以上に身体がどうしようもなくたるんできた。年齢と運動不足と元もと筋肉質でないことが相乗効果を生み、もう情けないことになってる。顔だって確実にたるんできてる。美しく年を重ねる、とか、年…

ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね byシジジイ

読もうと思った本の名前をすぐ忘れてしまう。いつも本屋で立ち往生する。「テキストは正しい」・・・・・そんな書名だったはずだが、こんなおかしなタイトルのはずはない。田舎でよくみかける「キリストは正しい」と書かれた細長いプレートを思い出して笑う…

なぜ、うまく語ることができないのか byシジイイ

嵐山光三郎の「口笛の歌が聴こえる」が復刊されている。復刊したのは、自費出版の新風舎。いろいろな作家のデビュー作品を復刊して新風舎文庫というのを出している。名も実もあるうまい商売考えたなぁ、と感心した。新風舎や文芸社の本を買うことはあるまい…

うちはSFで行く! byシジジイ

『晶文社ミステリは異色作家、河出書房新社は奇想コレクション、と盛り上がってきてますが、小社はあられもなくSFを名乗ります。』さて、こんなこというのはどこの版元でしょう?勿論、ハヤカワや創元がいまさらこんなこと言うわけないですよね。気がつい…

愛、愛、愛の大合唱にはもううんざりだ! byシジジイ

中学生の時、倫理の時間にシスターから、愛にはアガペー、フィリア、エロスの三種類あると教えてもらった。カトリックのミッションスクールでは、勿論アガペーこそが本当の愛であると規定された。一見難解な概念であるアガペーだが、中学生には、エロスやフ…

「新婚の二人が暮らす部屋」〜中原淳一展〜 byシジジイ

風邪がやっと治りかけてきた。この風邪にはほんと難儀させられた。この私が今日でもう何日お酒を飲んでいないのだろう。五日!五日間だ!一滴も飲んでない。しかも最後に飲んだ先週金曜だって、ビールをたった一杯。我慢したわけじゃない。飲みたくなかった…

幸せな変態 byシジジイ

常々、ネットで奴隷を求めるご主人さまのお言葉に疑問を持っている。(そんなお言葉、どこで見てるんだよ、などと野暮な突っ込みはおよしになってね)例えば、「嫌がることはしません」「愉しませます」「乱暴はしません」「当方、教養ある紳士」「痛いこと…

あらかじめ失われた日記

小学生や中学生の頃、日記は誰にも読まれたくないものだった。でも、今、こうやって気がつけば見知らぬ誰かに読ませたくて日記を書いている自分がいる。誰かに読ませることが前提になってる日記は、あらかじめ日記としての何かを何かを失っているような気が…

冬の大三角と谷中安規 byシジジイ

星がきれいだ。帰り道、坂道を登りながら冬の大三角を仰ぐ。オリオン座の星がベテルギウスだから、下のあの星がシリウス、そして、もう一つが、えっと、こいぬ座のプロキオンだ。一月二十八日。松濤美術館の「谷中安規の夢」展へ行く。平日の昼間だというの…

死体を見学するということ by「シジジイ」

先日、「人体の不思議展」にとうとう行ってみた。何年か前のは見逃しているので、今回は必ず行こうと決心していたわりには、なんやかんやで会期終了間際になってしまった。会場はさながらバーゲン会場の様相。バーゲンのワゴンにむらがるごとく、人体標本に…

本歌取り byシジジイ

アルバイトが思いっきり忙しい。まあ、お小遣いがふえるからいいけど、そろそろ限界。ちょっと遅くなった感がありますが、エリスンの「世界の中心」問題。出版界に長い知人によると、あれは元があまりに有名なのでパクリと言わず、本歌取りという認識なんだ…

お酒は好きですか? はい、とっても。 byシジジイ

大酒を飲むと、大抵は気持ち悪くなるとか、寝るとか、もう飲みたくなくなるとか、お酒を飲みつくしてしまうとか、なにかやめるきっかけがあるものだけど、たまに止まらなくなることがある。いくらでも飲みたい気分が続き、家中のアルコール類をあれこれ飲ん…

イーガンはお好きですか byシジジイ

同世代の作家というのは、好き嫌いを越えて何かを共有しているのでつい新刊が出ると読んでしまう。例えば、村上春樹がそうである。ピンボールを読んだのが20歳。高3の頃からピンボールに凝って、大学に入ってからは目黒駅の駅ビルのゲームコーナーで「プ…

バラードの「結晶世界」を思い出す日 byシジジイ

感情的なことが得意じゃない。例えば、誰かを想って心が動いたり、根拠のないなにかに嫉妬したりする自分を持て余してしまうことがある。そんな時、もう、20年来、きっと思い浮かぶのは「結晶世界」だ。硬質な美しいイメージ。あまりにも美しいSFだ。手元…