2004-01-01から1年間の記事一覧

夏の犬 byシジジイ

扇風機を初めて見たとき、わんわん、うーうー吠えかかった子犬も、いまやすっかり扇風機好きだ。暑いからね。回し始めるとすぐにやってきて、口をあけ、耳を裏返して風にあたる。そうすると涼しいのかい。

谷中安規展図録 byシジジイ

頼んでおいた「谷中安規の夢 シネマとカフェと怪奇のまぼろし」展図録が宇都宮より届く。渋谷の松涛美術館では早くから完売して、坪内祐三氏も週刊文春誌上で残念がったという図録である。今はこの展覧会は宇都宮美術館で開催中で、一人二冊までという制限は…

桜桃 byシジジイ

六月十九日午後、桜桃忌であることを失念したまま師にお会いする。みんなここのところ疲れてるようだからと、「桜桃」の一節を朗読して下さる。何年も読んでいないのに、朗読が始まったとたん、次々と太宰の文章が思い出される。大人になってからは「津軽」…

100個目の記事 byシジジイ

金、土、日と飲み続け少々お疲れの月曜。ずる休みした家人に誘われ朝から恵比寿へ「ベジャール、バレエ、リュミエール」を観に行く。私はベジャールはずっと以前ではあるが「春の祭典」を実際に観ているのだが、彼はまだベジャールの公演を実際に目にしたこ…

トリアングル 俵 万智著 byシジジイ

とりあえずメモしてみようかな。とにかく気の重い小説だ。なにが気が重いといって、主人公のやることなすことわかりすぎる。まったくもってやれやれなのだ。選択肢のふえた現代の女性のラブ&ジョブをここまで「ぶっちゃけ」ないでもいいでしょう、と思うの…

私を養老天命反転地につれてって byシジジイ

朝からきわめつけの曇天。大気は飽和状態寸前まで湿気を抱え込んでいた。その日は、ひっそりとした裏通りの小さな一軒家のレストランで、昼間からシャンパンを飲もうというセンチメンタルで自堕落な企画だったのだけど、予約した店には残念ながらスパークリ…

脳がわかれば心がわかるか? byシジジイ

やっと届きました[「心脳問題]山本貴光+吉川浩満著 朝日出版社とても優秀で膨大な読書量を誇るお二人の著書なので、もしかしたらとっても難解かも、と気後れしつつ注文したのだけど、全く杞憂だった(そう思ってるのは自分だけかもしれないが)読み始めてす…

子供みたいなこと byシジジイ

日記をサボってる間に、ぎっくり腰はすっかり伸びた。軽い腰痛が残っているのはもう年だからね、仕方ないさ、そんなこともありますわ、ととりあえずあきらめておこう。「脆弱な肉体に強靭な精神」というのがキャッチフレーズの私なのだが、ここのところあま…

いいがかり byシジジイ

marie claire 今月号より「あなたの彼は“サムライ”ですか?」江戸の裕福な町娘達がマリ・クレールめくりながら、「やっぱ、町人よりおさむらいさんかなぁ」と、だべってるの想像しちゃいました。ちなみに、マリ・クレールは日本の女性誌の中で、ただ一冊、知…

軽い本 byシジジイ

「脳とセックスの生物学」ローワン・フーパー 新潮社 行動生態学・性選択、英国人研究者、これほど条件が揃えば読まねば。ぎっくり腰は昨日の午後あたりから、痛みは残っているものの、腰が伸びてきた感あり。しかし、すぐに無理するとくせになったり、ぶり…

アクセス解析と別れた恋人たち byシジジイ

ぎっくり腰で寝てる間に、入力画面変わっていたんですね。ちょっと便利になったかも。痛みはおさまってきたものの、腰が伸びず、あいかわらず外出は出来そうもなく、こもりっきりの生活。冷凍食品と携帯メールのありがたみが身にしみる毎日。前々からここに…

いままでで一番情けない日記 byシジジイ

どうしてこんなことが起きてしまったのか。まったくもって不覚としか言いようがない。昨日、そんなに重くもない荷物をちょっと移動させたら、妙な具合に腰がくだけて、あれあれあれ、と思ってる間に這うようにしか歩けなくなった。座ったり、立ったりできる…

祝 「心脳問題」 朝日出版社 6/9発売 byシジジイ

ずっと以前から、どんな方なのか知らぬ頃から、この方々がネットでお書きになったものを拝見したり、信じられない読書量をかいまみる度、世の中には賢い人がいるもんだなぁ、とひたすら感服、感心していたのですが、この度、お二人の本が出版されるとのこと…

忘れませんように byシジジイ

川崎市市民ミュージアム「日本の幻獣」 未確認生物出現録 7/3〜9/5宇都宮美術館 谷中安規の夢 シネマとカフェと怪奇のまぼろしYasunori Taninaka Retrospective会 期 : 2004年6月6日(日)〜7月4日(日) (カタログ二冊頼んでもいいですか?)「パレオマニ…

感動文学、広く求む! byシジジイ

たまにマイナーな沿線情報誌に本の紹介文を書いている。600字ほど書けばちょっとしたお小遣い程度にはなる謝礼にひかれて応募したバイトなのだけど、始めてみるとこれがかなり苦しい仕事であることが判明。なにが苦しいって、本の選定が苦しい。ライター…

ゲド戦記?「帰還」 byシジジイ

一読したままになっていたゲド戦記?「アースシーの風」 ル=グウィン 岩波書店 を再読。前作の「帰還 ゲド戦記最後の書」から十一年。テハヌーの謎がとけてすっきり。「帰還」が出たとき、幾人もの人がゲド戦記は三部作であって、決して四巻は認めないぞ、と…

夢 byシジジイ

昨晩見た夢。父と母と、他にも何人かの大人や子供達と夜道を歩いている。ちょうど、食事にでも出かけた帰り道のような様子。夢の中で自分はもう大人であったような気もするのだが、若いようでもあった。ずいぶん小さな子供の手をひいている。両親に続いて大…

メモ byシジジイ

異界の記憶 久野昭著 三省堂森のなかのママ 井上荒野著 集英社 この本誰か読んでたらどうだったか教えてほしいな。映画 チョウチョがどうしたこうしたで、女の子がくさっぱらを走ってる映画。

小学生と行く高野山展 byシジジイ

GW直前に、短縮授業のために午後を持て余している四年生の女の子二人を伴って東京国立博物館の「弘法大師入唐1200年 空海と高野山」展へと出かけることとなった。上野までの道々、二人に言い聞かせた。「あんまりおもしろくないかもしれないけど、国の…

テッド・チャン「七十二文字」 byシジジイ

おくればせながら、やっと、テッド・チャンの短編集「あなたの人生の物語」ハヤカワ文庫 を読んだ。先日のマウスの単為生殖に関する日記を書いた直後に、この本の五番目に収録されている「七十二文字」を読み始めたのだが、あまりにタイムリーな内容で、読み…

春の嵐 byシジジイ

ふと気がつけば空が真っ黒。遠くからごろごろと音がする。慌てて洗濯物を取り込む私と一緒に子犬もベランダに出て雨の匂いをクンクンしている。突然、近くで春雷。飛び上がって部屋に駆け込む子犬。そうかい、そうかい、おまえも雷が怖いんだね。抱き上げる…

縄文土器を拾う人 byシジジイ

そう、これを読んでる多くの人が行ったことがあるであろう、都内某所某施設の広大な敷地を西日に照らされながら出口に向かってその人と歩いていたんである。勿論話題は、他愛もない与太話。私がなんということもなく「これがメタセコイヤなんだ」と太い木の…

「刷り込みで哺乳類の発生が制御されていることが立証された」河野教授 byシジジイ

マウスの単為生殖に成功したとの記事が世界を駆け巡っている。精子は必要なく、卵子二つからマウスを発生させることができ、しかも、その単為生殖によって誕生したマウスには繁殖能力もあるというのだ。ニ、三の記事を読んだだけだが、どうも、この単為発生…

男をめぐるショック byシジジイ

恥ずかしながらわたくし、手鏡覗き事件で話題の植草先生のファンでした。事件を知っても信じられず、「先生、きっとはめられたんだわ」とつぶやき、ニュースを追いかけたら、なんと再犯とのこと。ありゃりゃ、ご病気だったのね、とショックを受けていたら、…

風俗画家としての晴雨 byシジジイ

以前にも伊藤晴雨について書いたが、再び、伊藤晴雨。「責め絵の晴雨」があまりに有名で、なかなか評価されることが少ないが、(評価されているけど話題にのぼることが少ないと言ったほうが正確かな)、晴雨の江戸風俗に関する仕事も、責め絵に負けず劣らず…

飛びつつけた作家〜サン・テグジュペリ〜 byシジジイ

パイロットであり、「星の王子さま」の作者でもあるサン・テグジュペリは偵察飛行のため1944年7月31日、コルシカ島のボルゴ基地を偵察機に改装されたP−38ライトニングで飛び立ち、消息を絶った。そのサン・テグジュペリの搭乗機の残骸がマルセイユ…

こわい話 追記2 byシジジイ

弟の身におきた「こわい話」は、遠方に住む姉の私にとっては、こわい、こわいといいながら、おもろい話でしかないのだが、一緒に住んでいたらそんなこともいってられないだろうなぁ。弟のお嫁さんから電話があった。「ちょっと聞いてくださいよぉ、おねえさ…

こわい話の追記 byシジジイ

それにしてもなぁ、甲斐性もなくさえない愚弟のかじるほどのすねもない細い足にしがみつかなくてはならなかった幽霊さんというのも、もし本当ならかわいそうですぅ。今度はもっと良い男を探してね!まてよ、良い男を探せるようなら幽霊なんかにならないのか…

こわい話 byシジジイ

こわい話はすごく苦手。一度聞くとずっとずっとこわい。小学五年生の時の合宿のきもだめしで、先生がなさった落ち武者が「便所」から出てくる話がいまだにこわい、というもの持ちの良さなのだ。さきほど、遠くに住む愚弟から電話があった。高校生の頃マッチ…

おまえはどうして本を読むのだ? byシジジイ

時々、本を読めなくなることがある。習慣のように身の周りには必ず未読の本が積んであるし、時間が少しでもあれば本を開くのだが、気がつくと、文字を目で追ってるだけでちっとも頭に内容や筋が入っておらず、ただページだけを進めている自分に気付く。こん…