T教室

本当に久しぶりに100枚を超えそうな小説を書いている。 短いものはいくつか書いていたが、もう、長いものは書けないのかもしれないと思っていた。突然思い立って小説を書き始めたばかりの頃、高橋昌男先生の言葉ひとつひとつが宝物だった。ずっといつも覚え…

小説を習う教室

T教室が、先週の授業をもって終了した。 六年もの間、月に二回ずつ通ってきた場所をなくすのは寂しいし、不安も大きい。 しかし、先生が書くことに専念したいとおっしゃるお気持ちもわからなくはない。 長篇も完成させたい、短編のリクエストにも応えたい、…

新潮社 R‐18文学賞 一次選考

第七回 R‐18文学賞の一次選考の結果が昨日発表になった。一人三作まで応募できるので、私は二作応募したのだけど、うれしいことに二つとも一次通過した。 前回、文学界新人賞の一次を通過したとき、こんなに一次通過ってうれしいものかと思ったのだけど、今…

中世しぐれ草紙

中世しぐれ草紙 高橋昌男 鎌倉末期の京の公卿社会を舞台にした可憐な姫君と優美な稚児の悲恋物語。政治的陰謀渦舞く中、宮廷人の恋心と権力欲がぶつかりあう。スタンダール、シェイクスピアを彷彿とさせるきらびやかな時代小説の秀作! 本日確認したところ、…

先生の新作

今年明けて初めての講義なのだが、もう新年のご挨拶をするにはいささか遅く、どっちつかずの締らない挨拶をみなさんにしてしまう。それがなんとも子供じみていて、早々から恥ずかしい。作品提出日だったのだが、今回は間に合わず、29日の最終締切までに送…

祝! 出版 『母の禁じ給いし歌』小澤亜都子 慧文社

母の禁じ給いし歌作者: 小澤亜都子出版社/メーカー: 慧文社発売日: 2006/12メディア: 単行本この商品を含むブログを見る教室の先進、小澤亜都子氏の初めての著書が先週の土曜日、ついに上梓の運びとなった。 全221ページ、収録作品13作の堂々たる内容である…

六月三日

毎回出席していたし、宿題もちゃんと提出しているのだが、しばらく教室のことを書いてなかった。ここのところ繰り返し、繰り返し、授業のたびに先生がみんなにおっしゃること。 文章というのは、読み手を常に意識して相手に伝わるように。 最近、読み手がわ…

三月四日

中上健次と初めて待ち合わせしたのが、浅草の雷門の大提灯の下でね。あそこなら間違いようがないだろうってことだったんだね。それから、たいした店じゃないんだが飲みに行ってね、いや、まあ、おもしろかったですよ。 すごいなー。待ち合わせが既に小説みた…

二月十八日 久坂葉子

あいかわらず先生は手厳しい。しかし、厳しいほうが楽しい。いや、自作の講評が回ってきたときには、楽しいなどということもできず、うなだれて、ここに何かを書くことすらできないのかもしれないが。 今回は手記と小説の差異についてのお話があった。 同人…

一月二十一日 二月四日

据えっぱなしのカメラの前を登場人物が行ったり来たりしているような小説では深まっていかない。 日本の小説は淡々と書くのが美徳かのような思想があるが、たまには脂っこいものも食べたいし、美味しいじゃない。だから、あまり淡々と書きすぎないように。 …

宿題

今日が小説教室の新年一回目の提出日だったのに、全く書けていません。今回はさぼったり忙しかったりというわけでなく、とにかく何も思いつかないのです。内容はどうであれ、かならず作品を提出するというのが自分で決めたルールですから、なにがなんでも25…

読み散らかしてはいけない 

前回の授業についてなにも書かないでいるうちに明日はもう今年最後の授業だ。 時々、さほど内容に興味がなくても新人賞を取った作品を読んでみようかな、という気になる。新しいものを読むとか、最近の傾向を知るとか、もっともらしい理由はあるのだけど、結…

十一月十九日

晴天。本日も教室は満杯。盛況である。さて、今回の講評は最近入室なさった方々の初回提出の作品が続いた。 初めて講評してもらった時、私はかなり緊張した。緊張するというのは過剰な自意識のせいともいえるのだが、やはり、いままでほとんど他人の目に触れ…

講評の日

先生に提出作品を誉めてもらったので、たいそううれしい。 でも、問題がないわけではない。自分で書いていて自信がなかったものを誉めてもらったのだ。しかも、いろいろひどいのも読まされてきたな、とあがった過去の作品名は、なんと私の自信作だった。 う…

宝物

またまた新入生を四人も迎えた。といってもやめた人も二人いるのだが、それでも最近は少し遅くに教室に入ると座る場所を探してしまうほどだ。今回は先生のお話ではない。 最近入った某氏の話。三十代半ばの男性。今回、初めて講評の番が回ってきた彼を中心に…

過去語録

先日の教室の様子を書くことができないままになっていた。いろいろ思うことあったのだが、思いきって一つだけ言えば、「先生のおっしゃることは素直によく聞きましょう」ということになるかな。先生のおっしゃったことを、もっと、最初からきちんと書きとめ…

夏の終わりは毎年辛い。夏ばてが年々ひどくなる気がする。今年はそれと腸炎が重なりビールを飲めないのでつまらないことこの上ない。特別に痛いところや不都合があるわけではなく、ごく普通の生活をしているのだが、私がお酒を飲まないとよほど具合が悪く見…

ここのところ生徒数が増え、作品の提出数も増加している。ここ半年、毎度一つ提出した途端に次を出さなくてはいけないという苦しい状況だったのだが、楽になりそうだ。しかし、少し追われるくらいの方が緊張感があってよいのかもしれない。時間があるから良…